循環器疾患と治療について

冠動脈形成術

冠動脈形成術(PCI)

冠動脈形成術(以下PCI)とは冠動脈造影で冠動脈に高度な狭窄病変が認められた場合に行います。
冠動脈形成術は外科的に胸を開いて手術することなく、冠動脈の狭窄や閉塞を治すことができる治療方法です。
これは薬物療法では効果が十分に得られない狭心症や、心筋梗塞に移行する可能性が高いと思われる病変に対して行います。
ただし狭窄のある場所や狭窄の状態等によりPCIを行う事ができない場合もあります。そのような場合には、冠動脈パイパス手術を行う必要があります。

冠動脈の狭窄病変に対するPCI(ステント留置術)

治療前 ステント(金網)を拡張中 治療後

PCIの方法と実際

(1)冠動脈の狭窄部にガイドワイヤーという細い(髪の毛ほど0.035mm)針金を通過させ、それに沿って先端に風船のついたバルーンカテーテルを狭窄部まで挿入します。

(2)狭窄部で風船を拡張します。(風船の大きさは直径3mm、長さ20mm程度です。病変部により径・長さを変えます)